検索順位を下げないための設定:URLの正規化

2022/07/20

検索順位を下げないための設定:URLの正規化

社会人になりうん十年たっていますが、働き始めた当初から思い起こすと業務で使う横文字が増えたなぁと感じています。
テレビ番組やドラマ、CMでもコンセンサスやコミットメント、ブラッシュアップ、イノベーション、シナジーなど、わかっていそうでわかっていない用語を使って、できるビジネスマンを演出していることも多くありますよね。
どの業界でもそうだと思いますが、時代の変化に伴って、今まで使っていた用語が変わることも多く、慣れていくしかないのかもしれませんね。

SEO対策も同じように新しい用語がたくさん増えました。
今回お伝えするSEOのための設定も、そのひとつです。

カノニカル。
何のことかわかりませんよね。私も最初は頭の中にはてなマークが浮かんでいました。

英語で表記すると「canonical」、日本語にすると「規範的な、権威と認められた」となります。
ちょっと難しい感じですよね。
SEO用語としての意味も「正規化」と表現することが多く、少し難しいと思う方も多いようです。

そこで今回はこの「canonical(カノニカル)の正規化」について解説したいと思います。

SEOにおける正規化というのは、「ページのアドレス=URL」を正規化する、という意味になります。
まだわかりづらいですよね(笑)

これまでにSEOの仕組みについてお話してきたので繰り返しとなりますが、Googleの検索エンジンはウェブサイト・ホームページのページをクロールして、データベースにインデックスして、検索結果を返す仕組みになっています。
「正規化」に関係する場面は、「クロール」の場面となります。

最近はレスポンシブウェブデザインでウェブサイト・ホームページを作成することがほとんどですが、スマートフォンが普及し始めたころは、パソコン向けのウェブサイト・ホームページはすでにあるため、スマートフォン向けのウェブサイト・ホームページを作成して、ひとつのサービスであってもパソコンとスマートフォンの2つのサイトを運用することも多くありました。
そのため、同じ内容のページが、パソコン用ページとスマートフォン用ページの2ページ存在することになってしまいます。

Googleの検索エンジンは同じサイトの同じコンテンツであっても、URLが異なっていると違うページとしてインデックスしてしまいます。
同じコンテンツなのに2つのURLでインデックスされると、評価が2つに分散化してしまったり、重複したコンテンツとして評価が下がってしまうこともあります。

そこで正規化の設定で、検索エンジンに「このコンテンツの正規のURL(ページ)はこちらになります」と伝え、内容の同じ重複したページを1つのページにまとめて、評価が下がらないように、正当なコンテンツとして検索エンジンに伝えることができるのです。

パソコン用ページとスマートフォン用ページの例の他に、下記のような場合は重複ページとしてインデックスされる可能性が高くなるため正規化の設定が必要になります。

・システムの仕組み上、重複ページが生成されてしまう
・動的なCMSや仕組み上、1ページに複数のURLが存在してしまう
・ECサイトで1つの商品に対して、カラーやサイズなどバリエーションのページが存在してしまう
・接続毎など計測用のパラメータなどがURLに付与されてしまう
・ABテストなどで、同じページが存在してしまう
・URLが「https」「http」のどちらでも、また「www」の有無どちらでも表示できてしまう

重複ページとして気を付けておくべきケースがまだあるのです。

Webサーバの仕様上、ファイル名が「index.html」のページについては、URLで省略して表示することができます。URLが「/(スラッシュ)」で終わる場合は、「index.html」が省略されています。
そのため、Googleの検索エンジンも「index.html」が付いているURLを「/(スラッシュ)」で終わるURLでインデックスします。
しかし、被リンクされるURLの多くが「index.html」ついていると、「index.html」が省略されず、「index.html」ありなし両方のURLが登録される可能性があるのです。
そのため、SEOの評価を正当化するために、URLを正規化した方が良いでしょう。

それでは、URLの正規化の具体的な設定方法を紹介します。

URLの正規化はHTMLファイルにタグを一つ追加するだけになります。
追加する場所は、HTMLファイル内の「headタグ」の中になります。

<link rel="canonical" href="正規のURL">

上記タグの「正規のURL」はGoogleの検索エンジンにインデックスしてもらいたいURLになります。
正規のURLはGoogleの検索結果画面に表示されるため、重複してしまう商品ページなどは代表的なページを指定することをお勧めします。パソコン用ページとスマートフォン用ページがある場合には、サービス内容やページの閲覧数に応じてどちらにするかを決定します。

この正規化のタグを重複してしまうページに設置すれば、Googleの検索エンジンに対して評価が分散することを防ぐことができます。
しかし、正規のURLを間違えてしまうと、間違えて設置したページがインデックスされなくなったり、クロールされる頻度も下がってしまうため、正規のURLをブラウザで表示確認するなど、慎重に設置する必要があります。

vibit CMS Neoの場合、動的な仕組みではなく静的なページを生成するため、重複ページを作成しないため、URLの正規化は基本的に必要となることはありません。しかし、ページのコンテンツ設計やコンテンツDBを用いてコンテンツを生成している場合は、設置する方が良いかもしれません。
その場合は、サイト全体の設計からコンテンツ設計、運用までを考え、最適になるようにテンプレートを設計いたします。必要であれば簡単に正規URLを登録できるようにカスタマイズすることも可能です。

vibit CMS Neoは基本的な機能に加えて、お客様に合わせて柔軟にカスタマイズできるので、SEO対策にもお使いいただけます。

次回はGoogleの提供する便利なツールを紹介します。
お楽しみいただければ幸いです。

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