日本ダイヤバルブ様

産業用バルブ製品メーカーで、ダイヤフラムバルブでは国内トップシェアを誇る日本ダイヤバルブ様。
長年vibit CMSをご利用いただいており、今回vibit CMS Neoを導入して2023年3月にサイトリニューアルを実現されました。既存コンテンツを整理し問い合わせまでの導線を改善することで、取引先だけでなく、これまで商流としてなかなか接点を持ちづらかったユーザーからもWebサイトを通じて問い合わせが増え始めており期待をもっておられます。
営業副本部長兼業務開発部長で、ホームページ運営委員長を務められる山口様にお話を聞きました。

日本ダイヤバルブ様コーポレートサイト画像

ーまず、日本ダイヤバルブ様の事業概要をお聞かせいただけますでしょうか。

はい、私どもはダイヤフラムバルブ、ボールバルブ、バタフライバルブと呼ばれる産業用バルブのメーカーです。工業用に使うため、酸やアルカリ等のかなり危険な流体に適したダイヤフラムバルブを作っています。
現存する国内メーカーでは一番歴史のあるダイヤフラムバルブメーカーで、市場シェアもトップを保っています。バルブの用途として1番多いのが一般化学で、他にも製薬、半導体、電子機器、食品、飲料、水処理、発電、製鉄などいろんな業界で使われています。そのため、Webサイトを見る方もかなり多様で、私どもにとっては非常に重要な販売ツールとなります。

「問い合わせ」まで誘導できず、機会損失が課題に

ーこの度のWebサイトリニューアルの目的やきっかけ、背景について教えてください。

そうですね、実は10年以上前に構築したままリニューアルは全くしておらず、多方面から「暗い、イメージが古い、スマホ対応をしていない、見つけたいコンテンツが見つけづらい」といった声が聞こえてくるようになりました。また「同業他社と比べて見劣りしますよ」と露骨に話をいただくこともありました。
特に、問い合わせフォームへの誘導がうまくできておらず、せっかくWebサイトへアクセスしてもらっても引き合いにつながらない、有効に使えていないのではないかという課題が上がりました。同時にいろいろな制作会社からもアプローチがあり、リニューアルしようという話にまとまりました。

―これまでも長年vibit CMSをご利用いただいておりました。操作感や使い勝手の印象はいかがでしたでしょうか。また他の制作会社からのアプローチもあったとのことですが、今回最終的にvibit CMS Neoを選定いただいた決め手は何でしょうか?

旧バージョンから使用していますが、更新作業が比較的容易で、作業方法の習熟にも時間を要さない印象があります。それにつきますね。
今回詳しい話をいただいたのは3社ほどでしたが、社内で検討した結果、やはり入力が簡単で自由度が高い、ブロックパーツの組み合わせで対応できる、管理者の承認を得て公開できる(承認ワークフロー機能)、ツリーの構造がわかりやすい、また操作感は旧バージョンを引き継いでいるのでとっつきやすいイメージがありました。
しかしやはり1番大きかったのは、かなり膨大な図面検索データをそのまま使用でき、図面検索システムを引き継ぐことができて、作業負荷や時間的金銭的負担を最小限に抑えることができたことです。

インタビューの様子

意見の偏りやタスクの集中を避けるため、
プロジェクトメンバーはほとんどの部署から招集するのが文化


―ありがとうございます。では、今回御社プロジェクトメンバーが割と多くて10名ほど会議に参加され、Webサイトリニューアルプロジェクトの重要性を実感しておりましたが、そのあたりの思いをお聞かせください。

他社がどうされているかわからないのですが、選ばれた少人数で進めることが多いのでしょうか。
私どもは、いろんな部署から参加しておりまして、総務人事、営業、技術、資材、情報管理ー入っていないのが経理と製造くらいかと思います。地方の営業はすべては難しいので、今回は大阪と本社のみですが、参加していない地方の意見は、本部が同じですので参加しているメンバーから確認する体制をとっています。

我々メーカーということもありますので、部署ごとにやっている仕事が異なります。発信できる情報、必要な情報、付き合いのある社外の組織(取引先や調達先、コンサル会社など)も異なるので、Webサイトをどのように使いたいかについても、当然異なった視点を持っています。今回のように多くの部署からメンバーが集まって進めることによって、本当に必要な情報は何か、実際にできること、本当に必要なことは何かを見極めたりもできますし、1つの部署だけでは見逃してしまうようなこともカバーできたのではないかと思います。また、意見の偏りやタスクの集中を避けたい、という意味もありますね。
今回言われて初めて気づきましたが、製品開発などのプロジェクトもこういった形で進めているので、ひとつの文化かなと思います。

ーありがとうございます。大勢集まりすぎると難しい面もあると思うのですが、御社はこれが初めてではなかったのでスムーズに進めることができたということで、納得できました。
さて、次にプロジェクトの過程で困ったことや大変だったこと、想定外だったことはございますか?


既存コンテンツの確認でしょうか。製品情報やイベントなどは支障ありませんでしたが、各コンテンツの記載方法や表現方法、あるいは英語の表現方法、これらを細部まで見始めると統一されていない箇所が見つかったりして想像以上に手間がかかりました。一部の重要な文章については役員承認が必要なものもありましたので。
またコンテンツのボリュームも昔よりは当然大きくなっていたので、内容をレビューするのと同時に新たに製品の画像データを集めたりする必要もあり、それは大変でしたね。

―そうですね、特に英語のコンテンツは最後までご苦労があったと思います。
逆に想定よりスムーズだったことや、プロジェクトを通じて良かったことはございますか?


週1回定期的に打ち合わせをさせていただいて、主要なメンバーが御社と一緒に進捗を実感できたのが非常に良かったです。修正点や改良点、要望事項を上げると、翌週には改善案をご提示いただけて、非常にスピード感、進んでいるなという実感を持てました。
ガントチャートを使用した進め方などはさすがIT企業だなと思ましたね。私どももプロジェクト進行の勉強になりました。切羽詰まった我々のタスクがあると、「最悪いつまでに」というようにコントロールしていただけたのでそのあたりの進行は本当にスムーズで大変助かりました。
いまでも質問にもかなりレスポンスよく対応していただいてますので安心しております。

インタビューの様子

―製品検索から図面ダウンロードシステムの顧客対応面(営業)での効果や具体的な成果事例、エピソード等がございましたらご教示ください。

まさにこれからだとは思いますが、先日名古屋でWebサイトからの問い合わせが起点となり営業が説明をしに訪問して成約につながったと報告がありました。
そういう意味では、ユーザーとの接点を作りやすくなったというのはあると思います。どうしても普段は代理店を通じて仕事をしているので、Webサイトからの問い合わせがあると現場に行くきっかけを作りやすい。
今回のリニューアルで、問い合わせフォームや図面ダウンロードだけでなく、FAQを含めサイト全体的に導線や回遊性がよくなったので、売込みではない具体的な目的をもった問い合わせの割合が増えたと思います。今までは問い合わせフォームを探すのも大変でしたから。

代理店を通じた取引、
今後はユーザーとの接点が増えることに期待

ー代理店経由の取り引きが多いとのお話でしたが、Webサイトのリニューアルによってユーザーから直接の問い合わせも増えているということでしょうか?

増えていると思います。産業用バルブで細々した製品なので、通常新しい商談の場合は商社を通じて、エンジニアリング会社や建設会社にバルブを紹介いただき、最終的に採用される流れとなります。ただ最近では、ユーザーから弊社のWebサイトを見て直接問い合わせをいただき、そこから工場見学や成約につながるケースも出てきました。
実際は、ユーザーから要望があって訪問しても、取引自体は代理店を通すことが多いのですが、ユーザーとの接点ができて情報の整理ができるというのはメーカーとして一番大切なことです。
今回のWebサイトリニューアルで、より有意義なコミュニケーションが増えることを期待しています。

ーお互い顔が見える関係になるわけですね。では新しいサイトへの感想、お気に入りポイントや今後の課題などあれば教えてください。

開口一番、「明るくなったね」と言われます。他社と比べても遜色ないサイトができたと思います。社内でも見やすくなったという声があり、お客様からそう言われた、という話も聞きます。
ダイヤフラムバルブはニッチなバルブなので、今回「用途事例から探す」ページを新設しました。ユーザーの業界が多岐にわたるので、ユーザーにとってはもちろん私ども売る側にとっても勉強が欠かせません。特に若い営業担当者には好評です。
この分野は変化・進化が激しく、10年前リニューアルしたときは新しかったサイトがいつしか古いと感じるようなってしまったので、おそらく5年10年経つと同じ状況になると考えられます。組織的にどのように継続していくか、というのが課題だと思います。そういった意味で、御社からもこまめにコンタクトいただけると良いと思います。

インタビューの様子

ーありがとうございます。機能拡張やデザイン刷新などの必要性も出てくるかもしれませんので、今後も良いご提案ができるように努めたいと思います。いま、社内の反応をお伺いしましたが、取引先など社外の新しいサイトに対する周囲の反応はいかがでしょうか。

今回「写真で見る、詳しい行き方」をわかりやすく改修し、「本社アクセスマップ」ページに追加しました。本社・工場の場所がわかりづらく、以前はカーナビに入れても反対側に着いてしまうこともあったようで、「会社がどこにあるかわかりません」という電話が結構あったのですが、それが目に見えて減りましたね。全社的に見たら数は少ないかもしれませんが、総務など特定の窓口に週1,2回電話がかかると、それだけでもストレスはあるものですし、またWebサイトを見たら問題が解決するというのは会社のイメージアップにもつながるのではと思います。

-おっしゃる通りだと思います。では最後に、今後の展望やvibit CMS Neoを利用してどのようなことを期待されていますか?

製品の展示会情報や会社情報の配信を効果的に行いたいと考えていますので、今後Webサイトを通じた販売促進や人材募集にも利用できるのではと思います。
また今回、図面ダウンロードシステムにもアクセス解析ツールを入れたので、将来的にうつべき施策を考えやすくなったと思います。どういう図面を増やしたらよいか、どのコンテンツを手厚くする必要があるかなどの把握につながるのではないかと期待しています。分析して、それをどう活用するかが今後の課題でもあります。

ー本日はありがとうございました。

日本ダイヤバルブ株式会社様 Webサイトリニューアル制作 + vibit CMS Neo 導入

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バルブ製品をさまざまな分野へ提供する日本ダイヤバルブ様。
ダイヤフラムバルブ・ボールバルブ・バタフライバルブなどの製品を、医薬・化学・半導体・製鉄等の産業分野から、原子力・火力発電、上下水道・廃棄物処理設備等の公共的な分野まで活躍の場面は多岐にわたります。

今回のリニューアルでは、バルブに詳しい方向けの詳細情報はもちろん、若手社員などまだ詳しくない閲覧者にとっても分かりやすいWebサイトを目指し製品情報の充実化を図りました。
複雑な製品群から目的のバルブ製品に辿り着くことができる、コンテンツDBカスタマイズ開発により実装した「製品検索・図面ダウンロードシステム」によって顧客対応及び営業フローのDX化に貢献しています。

また、長年vibit CMSの旧バージョンをご利用いただいておりましたが、来訪者がいつでもどこでもスマートフォン・タブレットからストレスなく閲覧できるレスポンシブウェブデザインを構築するため、vibit CMS Neo を導入されました。